アマゾンの光と影、そして祈り
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3回にわたってアップデートしてきました、ライヴ音源による、まったくタイプの異なる三つのオリジナルギターソロ曲、'ラ・サンティアゲーニャ'、'風が歌う地~ユパンキに捧ぐ'、そして'レジェンダ(伝説)'、お楽しみいただけましたか?
今日は、ふだんこのサイトを楽しんでくださる皆様に対する、私からのスペシャル・アプリシエーション。
私にとって、アルゼンチンのアタウアルパ・ユパンキと並んで最高の存在である、ブラジルに生を受けた20世紀最大の作曲家の一人、エイトル・ヴィラ=ロボス作曲による名ギターソロ、'前奏曲第3番'、および'同第4番'を、私自身のインタープレテーションによる未発表の音源でお届けしたいと思います。
*** この音源は、ニューヨークの音楽著作権(フィジカルおよびデジタル・ダウンロードレコーディングに関する)管理機関HFAのライセンス承認を得て公開するものです。***
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'前奏曲第3番'は、ギターのための傑作連作曲集'五つの前奏曲'の第三曲。
'バッハへのオマージュ'という副題をもつ作品で、'同第1番'、'同第4番'とともに、私がもっとも好きなヴィラ=ロボス・ギターワークスのひとつです
かつて、作曲者自身が、アルゼンチン生まれの名女性ギタリストであったマリア・ルイサ・アニードに対して、"祈るような気持ちで弾きなさい。"と、このナンバーの極意を語ったという逸話を、アニードと親交のあった鈴木巌先生から教えていただき、私はたいそう感激しました。
実はこの'第3番プレリュード'、私が今年発表した新しいCD'カミナンテ'のレコーディング時に、録音用レパートリーとは関係なく、ウォーミング・アップとして弾いたものが偶然録音されていた音源で、それをエンジニアが消さずに取っておいてくれたもの。
CD化するにあたって必要不可欠なマスタリングはもちろん、その他一切の後処理が施されていない、私が弾いた音をそのままマイクが拾っただけの、まっさらさらな状態のままのサウンドです。
発表する作品のラインアップとして準備をかさねて録音したものではないので、曲中、いきおいあまって誤った音をはじいている箇所もあり、もちろん100パーセント満足のゆく仕上がりではありませんが、後半、ジャングルに暮す美しい小鳥が、あたかも夕暮れにひとりバッハの調べを静かに歌っているかのような、ロマンティックな下降旋律の部分に関して言えば、"ウーン、まずまずかな"といった感じ。
全体をとおしても、それほど魂のぬけたインタープレテーションではないと思います。
市販されるCDアルバムでは聴けない、ホームページならではのオルタナティヴ音源としてお楽しみください。
* Prelude #3 by Heitor Villa-Lobos
- Licensed to Shiro El Arriero by HFA, New York 8/13/08 (#1081409314) -
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1947年、8月30日付けの、ニューヨークの伝説的文芸批評誌、'サタデー・レヴュー'。
私が、そのギター曲のみならず、1000曲を超える膨大なヴィラ=ロボス作品のなかでも、最高に好きな'ブラジル風バッハ第8番'が、この年の8月、アメリカにおいて、クラシック・カテゴリーのベストセラー・レコードとなり大絶賛のレヴュー記事(写真右)。
この号の表紙も、マエストロ自身の似顔絵が、彼が愛してやまないジャングルの仲間たちと一緒に飾りました(写真左)。
この12年後の1959年、ヴィラ=ロボスはリオ・デ・ジャネイロにてこの世を去りました。
1959年といえば、私は生まれる気配もなく、私の両親もまだお互いの存在すら知らない時代です。
素晴らしい'南国の巨匠'が生きている頃の、彼がリアルタイムで活躍していた当時の記録を読むのは、私にとってたいへんエキサイティングなことです。
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続いての音源は、その'ブラジルル風バッハ第8番'、そして'同第1、第2、第4番'、'ショーロス第10番'、'弦楽四重奏第4番、同第5、第6番(ブラシレイロ)'、また、歌曲の'ヴィオラへ'、'サンバ・クラシコ'などとならんで私が最も心酔するナンバー、'前奏曲第4番 ブラジル先住民へのオマージュ'。
こちらは目の前に、数百名に及ぶ聴衆が水を打ったように静まり返って私のパフォーマンスを見守る、緊迫感あふれるライヴ音源です。
アマゾンの奥地から響いてくる呼び声に誘われるがままに足を踏み入れてゆくと、深いジャングルのなかで疾風(はやて)のように交錯する光と影、インディオたちの姿、エモーション、そして祈り。
ギターという楽器を知り尽くしたグラン・マエストロ、ヴィラ=ロボスのみが創りえた、モダンクラシックギターレパートリーの最高傑作のひとつだと信じて疑いません。
ヴィラ=ロボス~アニード~鈴木先生と伝わった'第4番プレリュード'の極意は、'同第5番'同様、実際少々驚くようなもので、私はこのことを聞いたあと、しばらく言葉を失いました。
先生は、去る4月の広島世界平和記念聖堂でのリサイタルの際に、"これは君には話しておいた方がいいだろう"と、おっしゃってから、この'秘伝'を教えてくださったので、これに関しては、いつか鈴木先生の許可を得てから公表したいと思います。
それでは、クラシック奏法(プラス)南米フォルクローレのテクニック&フィーリング(イコール)...少々'アルゼンチン風バッハ'なヴィオロンニスタが奏でるブラジリアン・サウダージ。
どうぞお楽しみを!
* Prelude #4 by Heitor Villa-Lobos
- Licensed to Shiro El Arriero by HFA, New York 8/14/08 -(#1081413466)
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<他の未発表ライヴ音源はこちらでお楽しみください>
2008年08月18日 | Audio(楽曲の試聴)




