Homenaje A 'Choro' Y 'Lloro'

ユパンキ、ヴィラ=ロボスへのオマージュアルバム 製作開始


三年ぶりとなる新作CDアルバムの初録音を、8月18日に行うことに決定しました。
日程的に、集中して録ることができないので、おそらく録音だけでも一、二ヶ月程度かかるでしょう。
完成は、早くて来年の春の予定です。


このアルバムは、私にとって最大の存在である、南米に生まれたふたりの偉大なるクリエーター、アタウアルパ・ユパンキとエイトル・ヴィラ=ロボスへのオマージュ的要素の濃いものに、2000年-2004年に発表した二枚のアルバムから、'ナンブ'、'テノチティトラン'、'こおろぎのサンバなど'を含むベストトラックで構成される予定です。

今回新たに吹き込むものとしてはすべてギターソロ、もしくはギターのマルチトラック録音によるインストゥルメンタル作品計4曲となり、さらにこれらに加えて私の新作'ダヒュ(全3部構成)'が入る予定です。


ユパンキとヴィラ=ロボスのギター音楽には、自らがその手に(ギターを)抱き、愛することができてこそ創造し得た、ギター本来の音色の美しさをいかした作風が素晴らしい共通点として見出せますが、いっぽうで、同じように南米の大地の響きを、類稀なる深い精神とともに根底にしっかりともちながらも、アカデミックな古典表現に託して謳いあげたものと、それに相反して農夫や牛追いの心に託して謳いあげたもの同志による、実に魅力的な相違点があげられます。
私は、この南米大陸が生み出した最高のクリエーターふたりのそういった部分を、もし自分のギター一本で描くことができればと、今回のアルバム製作を決心しました。

ニューヨークをベースに、長きに渡って南米とともに生きてきた私にとっての、おそらく集大成となるこのギターアルバム。
どうぞご期待ください。


アルバムタイトルは、'Homenaje A Choro Y Lloro'、もしくは'Caminante'を予定しています。
Choro(ショーロ)はポルトガル語、はLloro(ジョーロ)はスペイン語(アルゼンチンではほぼ'ショーロ'と発音)、どちらも'Cry,Lament-悲嘆-'を意味しますが、このふたつの言葉が、ここではヴィラ=ロボスとユパンキの代名詞となり、彼らへのオマージュというニュアンスをこめています。
'Caminante'は、スペイン語のなかでもたいへんいい響きのある言葉のひとつで、'歩く者'という意味をもちます。

(ブエノスアイレスにいる知り合いがわざわざ送ってくれた、ユパンキの記事を掲載した雑誌の切り抜き(上)と、80年代後半にブラジルで流通した、ヴィラ=ロボスをデザインした500クルザード紙幣(下)。
どちらもとても大切にしているもので、私の公演の際は、一緒にギターケースにはいって出動します。


現在、ミュジカレコードのホームページでは、前作アルバム'マリーア・ルイサ'のハイライト・ナンバー、「こおろぎのサンバ Zambe del Grillo」、「郷愁の老木 El Arbol Que Tu Olvidaste」、そして「マリア・ルイサの城 Castillo de Maria Luisa」がお聴きいただけます。

2007年07月17日 | Audio(Audio)/Discography(ディスコグラフィー)